目次
1. はじめに|子どもとLINE、どこまで見守る?
「まだ子どもだし、スマホはちょっと心配…」
そう思いながらも、連絡用や友達とのつながりに欠かせないLINE。
使わせる以上、安全に、そして上手に見守る方法を知っておきたいですよね。
最近では、小学生からLINEを使うケースも珍しくありません。
でも、LINEには「親モード」や「こども用モード」が用意されているわけではないため、使わせる前にしっかりと設定することが大切なんです。
このページでは、以下のような不安をもつ方に向けて、
「LINEの使いすぎが心配…」
「知らない人から連絡が来るのでは?」
「夜中にこっそり使ってない?」
といった悩みに応えながら、
スマホ本体の機能(スクリーンタイム・Family Link)とLINEアプリの設定を組み合わせて、
子どもを見守るペアレンタルコントロールの基本と応用をまとめてご紹介します。

子どもとLINEを家族で見守っている
2. スマホ本体の時間制限を設定しよう
LINEの使いすぎを防ぐには、まずスマホ本体にある「時間制限機能」を使いこなすことが重要です。ここではiPhone(iPad)とAndroidの両方について、それぞれの設定手順をわかりやすく紹介します。
iPhone/iPadの場合:スクリーンタイムを使う
iPhoneやiPadには、標準で「スクリーンタイム」という機能が搭載されています。 これは、アプリの利用時間や使用可能な時間帯を保護者が管理できる便利な機能です。
設定手順(ファミリー共有を使う方法)
保護者のiPhoneで「設定」アプリを開く
上部の「Apple ID(自分の名前)」をタップ
「ファミリー共有」>「スクリーンタイム」を選択
子どものApple IDを追加 or すでに登録済みならその子どもを選ぶ
「スクリーンタイムをオンにする」→ 初期設定を進める
LINEなど、制限したいアプリの使用時間を個別に設定
「常に許可」から必要なアプリ(例:電話、メッセージ)だけ許可

iPhoneで子どものスクリーンタイムを制御する
※子ども用iPhoneが古い場合(例:iPhone 6sなど)では、LINEが非対応となるため「メッセージ」などを代替として設定しておきましょう。

メッセージで代用した例
📌 補足:LINEを制限対象とするには、先に「スクリーンタイム」>「常に許可」でLINEを“許可アプリ”にしないようにする必要があります。

LINEを制限対象とするには、先に「スクリーンタイム」>「常に許可」でLINEを“許可アプリ”にしないように
Androidの場合:Family Link(無料アプリ)を使う
Android端末では、Googleの無料アプリ「Family Link」を使って、子どものスマホをリモートで見守ることができます。
使い方の手順(親と子の2台で設定)
保護者のスマホに「Family Link」アプリをインストール
子どものスマホにもGoogleアカウントを設定(または作成)
保護者の端末でリンクを設定し、子どもの端末をファミリーグループに追加
子ども端末のアプリ使用時間や夜間の利用制限などを設定
LINEなど個別アプリの使用時間も細かく設定可能
📌 補足:アプリの年齢制限も設定できるので、LINEの利用可否に応じてコントロール可能です。
🔗 参考リンク: Android公式|Family Linkでできること(android.com)
このように、スマホ本体の設定だけでも「LINEを長く使いすぎる」「夜中にこっそり使う」といったリスクは大きく減らすことができます。
次は、LINEアプリ側でできる「プライバシー設定」について見ていきましょう。
3. LINEアプリ側でプライバシー設定を見直そう
LINEには「プライバシー管理」という設定項目があり、ここを整えることで、知らない人からの接触やメッセージのリスクをかなり抑えることができます。
おすすめの設定一覧(LINEアプリ内)
設定項目 | 効果 | 推奨設定 |
---|---|---|
IDによる友だち追加 | 知らない人がID検索で見つけられなくなる | OFF |
電話番号による友だち追加 | 電話帳に登録されていない人から勝手に追加されるのを防ぐ | OFF |
メッセージ受信拒否 | 友だち以外からのDMを遮断 | ON |
オープンチャット制限 | 年齢未確認状態で特定カテゴリへの参加を防ぐ | 年齢確認しない |
📌 補足: 「設定」→「プライバシー管理」からこれらの設定が可能です。
その他のおすすめ設定
アプリからの情報アクセス管理:LINEがアクセスする連絡先や位置情報の制限が可能。必要最小限に。
年齢認証はスキップ:未成年であれば年齢認証をしない方が安全(オープンチャット制限が効くため)
LINEは便利な反面、オープン性が高く、設定を怠ると危険な目にあうこともあります。しっかりと設定を確認して、安心できる環境を整えておきましょう。

プライバシー設定をしておけば安心して使える
4. ケース別Q&A|よくあるお悩みをチェック
ここでは、実際に保護者の方からよく聞かれるLINEまわりのお悩みと、その対策方法をQ&A形式でまとめました。
Q. 知らない人からメッセージやグループ招待が来た!
A. LINEの「プライバシー管理」で、
「IDによる友だち追加」をOFF
「電話番号による友だち追加」もOFF
「メッセージ受信拒否」をON に設定しましょう。また、届いたメッセージは開かずに「通報」または「ブロック」を選択。

LINEのプライバシー管理
Q. ついダラダラとLINEを長時間使ってしまう…
A. iPhoneの場合は「スクリーンタイム」、Androidの場合は「Family Link」で「LINEだけ1日◯分」と制限するのが効果的です。「あと〇分で終わり」など、リマインド機能を使うと親子ゲンカを避けやすくなります😊
Q. 夜中にこっそり使っているみたいで不安
A. スマホ本体の時間制限機能で「使用できる時間帯」を設定しておくと安心です。たとえば「22:00〜7:00は使用不可」にすると、夜更かし防止に◎。
Q. TikTokやゲームアプリも気になる…
A. iPhoneの場合は「コンテンツとプライバシー制限」で年齢レーティング(12+など)を設定。AndroidはFamily Linkでアプリごとに年齢制限ができます。LINE以外のアプリも併せて見守るのがおすすめです。
これらのQ&Aは一例ですが、どれも「事前の設定とルール決め」でかなり対処できます。必要に応じて家庭のルールを紙に書き出して“見える化”するのも効果的ですよ。

LINEを使う事前の設定とルール決めを家庭のルールを紙に書き出して“見える化”するのも効果的
5. トラブル対策Q&A|LINE子ども利用のお悩みあるある
スマホ初心者の保護者の方でも安心できるように、ここではLINEを使ううえで起こりがちな“トラブルっぽい出来事”とその対処法をやさしく紹介します。
Q. LINEで知らないスタンプが勝手に使われている…?
A. LINEの「スタンプショップ」では、無料スタンプが簡単にダウンロードできます。子どもが勝手にダウンロードしてしまった場合でも、基本的に料金は発生しませんが、心配なら「アプリ内課金」をブロックしておくと安心です。
iPhone:「設定」>「スクリーンタイム」>「コンテンツとプライバシーの制限」>「iTunesおよびApp Storeでの購入」>「App内課金:許可しない」
Android:Family Linkアプリから「購入とダウンロードの承認」→「すべてのコンテンツを承認制に」
Q. 子どもがLINEにロックをかけていて中が見れない
A. 「LINEアプリにパスコードロック」を設定している場合、保護者が確認できなくなることも。必要に応じて「ロックしない約束」をしておくと安心です。どうしても解除できない場合はLINE公式に問い合わせることも可能です。
Q. LINEで友だちが急に増えている?
A. 「電話番号」や「ID検索」がONになっていると、連絡先に登録しているだけで友だちが自動追加されることも。必ず「ID検索OFF」「電話番号による追加OFF」に設定し、追加された友だちもチェックしましょう。
Q. LINEの通知が深夜でも鳴っている!
A. 通知が原因で夜間に起きてしまうのは困りもの。「おやすみモード」や「通知のサイレント設定」を使って、深夜の通知音はオフにするのがオススメです。
iPhone:「集中モード」>「おやすみモード」で時間設定
Android:「設定」>「サウンドとバイブ」>「おやすみモード」や通知設定で調整可能
📎 【iPhone】寝る前にアプリを使うのを強制的に制限する(休止時間)の詳しい解説はこちら
❓Q:LINEのAIチャットって、お金がかかったりしない?
A:基本は無料ですが、一部注意が必要です。
LINE内のAIチャット(たとえば「AIチャットくん」「ChatGPT公式Bot」など)は、
基本的に無料で使える会話型のサービスです。
ただし、次の点には注意しておきましょう👇
💬 注意点 | 💡 内容 |
---|---|
プレミアムプランがあるAIもある | 月額制や有料拡張機能を持つAIも存在(自動課金はされない) |
課金ボタンをうっかり押すことがある | 子どもが「無料だと思ってタップ」→購入ページに進む可能性あり |
LINEスタンプなどと誤認しやすい | AIと会話中に出てくる「おすすめ」や広告を押してしまうことも |
スマホ側でアプリ内課金を制限しておくと安心です👇
iPhone:設定 → スクリーンタイム → 「コンテンツとプライバシーの制限」→ 「iTunesおよびAppStoreでの購入」→ 「許可しない」
Android:Family Linkで課金の許可を保護者が管理
📌 子どもには、「AIとの会話は無料でも、全部が無料じゃないこともあるよ」と伝えておくと、うっかり課金の予防になります☺️
LINEの使用には「便利さ」と同時に「気づきにくい落とし穴」もあります。 事前の準備と家族のコミュニケーションで、トラブルを未然に防ぎましょう。

LINEの使用には『便利さ』と同時に『気づきにくい落とし穴』もあります。事前の準備と家族のコミュニケーションで、トラブルを未然に防ぎましょう。
次は、LINEやスマホの安全性に関する基本をおさえていきます。
6. セキュリティは大丈夫?5つの安心ポイント
スマホを子どもに渡すとき、やっぱり気になるのが「本当に安全に使えるの?」という点。ここでは、LINEとスマホ利用を通して、安心して見守るための5つの基本ポイントをまとめました。
✅ 1. LINEのプライバシー設定をチェック
ID検索OFF・電話番号での友だち追加OFF・メッセージ受信拒否ON。この3つを設定するだけでも、知らない人との接触リスクは大きく減らせます。
✅ 2. スクリーンタイム/Family Linkで時間管理
「使いすぎ」が一番のトラブルのもと。iPhoneならスクリーンタイム、AndroidならFamily Linkを使って、使用時間や夜間制限を設定しておきましょう。
✅ 3. 年齢制限を設定して不要な機能をブロック
LINE内の「オープンチャット」や、一部アプリは年齢認証をしていないと制限がかかります。あえて“認証しない”ことで、子どもを不適切なコンテンツから守ることも可能です。
✅ 4. 保護者と子どもで定期的な話し合い
設定だけでなく、LINEの使い方や“していいこと・ダメなこと”を日頃から話し合っておくことも大切です。紙に書いた「LINEルール表」を作って貼っておくのも◎。
✅ 5. アプリの課金や購入は事前にブロック
スタンプや着せ替えなど、子どもが知らずに課金してしまうことも。App内課金をブロックしておけば、安心してスマホを渡せます。
この5つをおさえることで、スマホとLINEの利用がグッと安心に。
でも「それでも心配…」という方は、次のセクションもぜひ参考にしてくださいね👇
7. 子どもの利用が心配な方へ
ここまでスマホの制限やLINEのプライバシー設定について紹介してきましたが、 「本当にこれで安心して使わせていいの?」と感じている方も多いと思います。 そんな保護者の方に向けて、ここでは“より安心して見守るためのヒント”をまとめました。
👪 子どもの利用が心配な方へ
スマホ本体の スクリーンタイム(iPhone)/Family Link(Android) と、LINE の ID検索OFF・メッセージ受信拒否ON を組み合わせれば、いわゆる“ペアレンタルコントロール”を簡単に実現できます。
あわせて読みたい次回記事: 「トークに『◯◯が退出しました』と出たけど…これって何?」「個人LINEなのにどうして表示されるの?」 LINEを使っていて“ちょっと不安になる表示”の仕組みや対処法について、次回記事でわかりやすく解説予定です。 どうぞお楽しみに!
📌 補足: LINEアプリ単体に「親モード」のような設定はありませんが、スマホ本体の見守り機能と組み合わせれば、十分に安全に使わせることができます。
さらに「スマホを持たせるのはまだ心配…」というご家庭には、以下のような子ども見守り用GPS端末を検討するのもおすすめです👇
🔗 【子ども見守りGPS8選】お出かけする時も、家にいる時も携帯して(lifeparsley.org)
次は記事のまとめです。最後に全体を振り返ってみましょう。
まとめ|子どもと一緒に、安心してLINEを楽しむために
LINEを子どもに使わせる際の心配ごとは多いものですが、 スマホ本体の「時間制限」やLINEの「プライバシー設定」をしっかり活用すれば、グッと安心感が高まります。
覚えておきたいポイントは次の3つ:
✅ LINE単体での親モードはないが、設定次第で安全性は十分高まる
✅ 使いすぎ対策にはスクリーンタイム/Family Linkの併用が効果的
✅ 困ったときのQ&Aや安心ポイントも事前に知っておくと安心
これで、子どもにも「楽しくて安全なLINE体験」をプレゼントできます。
今後は「LINEで“退出しました”が表示される理由」や、個人トークでの仕組み・注意点をわかりやすく紹介する記事も公開予定です。 ぜひチェックしてみてくださいね。
親子で安心してデジタルライフを楽しむ第一歩となりますように😊