“きらきら”を逃さない夜
まずは前回のセットアップからの流れを確認したい方へ: iPhone 16eを譲ってもらったら|初期化→データ移行→eSIMまでの始め方ガイド
リビングの灯りを少し落として、窓の向こうに商店街のきらきら。
さとしはiPhone 16eを胸の前でそっと構えます。隣の布団では、芽依が指を握ったまま、すうすうと寝息。
「またぶれたらどうしよう」――その気持ちが、シャッターボタンの前で指を止めます。
ひろとが小声で言いました。
「今日は二つだけにしよう。グリッドを出す。ライブフォトをオン。まずはそれだけ。」
陽菜がうなずきます。
「逃したくない瞬間は長押し(QuickTake)で動画にしておいて、あとから静止画を切り出す。失敗を減らす合言葉だよ。」
さとしは、いちど深呼吸。
窓の外の街灯、芽依のまつげ、ベッドサイドの小さな影。
「今のこのきらきらを、ちゃんと残したい」――それが今日のゴールです。
この回では、iPhone 16eで夜・室内・逆光のむずかしい光を“失敗しにくく”撮るコツを、最小の操作と小さな成功の積み重ねで身につけます。
まずは、準備で落ち着く二つの設定から。次に、夜の寝顔や街灯の光を、手ぶれを抑えてやさしくすくい上げる撮り方へ。
「撮れた」――その一言が、明日の自信になります。

今夜の“きらきら”を、落ち着いて残す。
合言葉
・グリッドON / ライブフォトON
・逃したくない瞬間は長押し(QuickTake)→ 後で静止画切り出し
・被写体をタップして露出をほんの少し調整
――では、最初の二つの設定から始めましょう。
目次
落ち着く“最初の2設定”——グリッド/ライブフォト

まずはグリッドON。傾きと構図が安定します。
グリッドを出す
「設定」→「カメラ」→グリッドをオン。
ねらい:傾きが整い、被写体(芽依の顔・手)が四分割の交点に乗せやすくなる。
ひと工夫:窓の縦枠やテレビ台の水平をグリッドに合わせると、夜の“きらきら”も落ち着いて写る。

ライブフォトONで、前後1.5秒が残せます。
ライブフォトをオン
カメラ画面右上の同心円アイコン→オン(黄色)。
ねらい:前後1.5秒が残るので、まばたきや小さな表情の変化からあとでベスト瞬間(キーフォト)を選べる。
実感ポイント:「1回で決めなきゃ」の緊張がほどける→シャッターがやさしく押せる。
合言葉:設定は“2つだけ”。あとは被写体をタップして露出スライダーを少し。
構えは脇を軽くしめて息を0.5秒止める。片手で無理しない(机・壁・ひざを支点に)。
夜の一枚——“きらきら”と寝顔をやさしく残す(夜景 撮り方)

夜のキラキラを撮るための準備
「逃しそうなら長押し(QuickTake)。今日は“2枚運用”でいこう」とひろと。最初の1枚は様子見、2枚目が本命。
失敗①:明るくし過ぎた夜
やってしまいがち
画面が暗くて不安 → 露出スライダーをグッと上げる → ざらつき+色が転ぶ
照明の真下で撮る → 目の下に濃い影、ハイライトがベタ白に
直し方(その場で)
被写体をタップ → 露出は“−側にちょい”が基本
肘固定+息止め0.5秒 → 2回だけ丁寧に押す
逃したくない瞬間は長押し(QuickTake) → 後で静止画
陽菜「“夜は−ちょい”が合図。上げすぎは昼、下げ気味が夜。」
さとし「なるほど、夜は静かめに、ね。」
A. 静止画で撮る(ぶれにくいフォーム)
被写体をタップ(芽依の頬 or まつげ)→露出スライダーをほんの少し−側へ(白飛び防止)。
脇しめ+息止め0.5秒→そっとシャッター。
2〜3枚、間を置いて丁寧に押し直す(連写はぶれやすさが増えることも)。
ワンポイント:窓外の街灯をフレーム端に入れると、顔の輪郭にやわらかな縁どり(逆光気味の“きらり”)が出やすい。
手ぶれ対策:テーブル角に肘を置いて固定/スマホの下に本やクッションを差し込み高さを合わせる。
B. 逃したくない瞬間はQuickTake(長押し→動画→静止画 切り出し)

逃しそうなら長押し→あとで静止画。2枚運用で歩留まりUP
シャッターを長押し(QuickTakeで動画)→数秒まわす。
写真アプリで動画を開く→右上「編集」→ベストフレームを停止→静止画を書き出し。
使いどころ:寝返り前後/街灯が瞬く瞬間/指が握り直す一瞬。
コツ:少し引き気味で撮っておき、切り出し後にトリミングで寄せる。
C. “やりすぎない”仕上げ(編集)
写真アプリ→編集
露出:+0〜+10(必要ならほんの少し)
ハイライト:−10前後(白飛びの縁を整える)
シャドウ:+10前後(暗部だけ少し持ち上げる)
暖かみ:−側へ少し(電球色の黄かぶりをほんの少し戻す)

iPhoneの写真編集で、窓のレース越しの光を調整するスライダーの操作画面(実際の写真)
ミニ体験:街灯のきらきらテスト
街灯をフレームの端に入れて、芽依の頬をタップ
露出を−に1目盛り
ライブフォトONで2回だけ撮影 → キーフォトを選ぶ
ひろと「1枚目は“様子見”、2枚目が“本命”。2枚運用が夜の安定策。」
さとし「1枚で決めようとしてた……2枚なら心が軽い。」

街頭下の芽依の写真成功!
さとしの心の声
「……撮れた。ぶれてない。まつげの影、ちゃんと見える」
その小さな成功が、次のシャッターを軽くしてくれる。
次は、室内の“動く一瞬”を安定させましょう。😊
📝 乗り換えの考え方も合わせて整理したい場合はこちら: iPhone XRからの買い替えは“14”で大丈夫?|Plus/Proとの違い・値ごろ感・買い時ガイド【2025】
参考リンク(公式)
- Apple公式:Live Photosの使い方 - ライブフォトのオン/オフ、キーフォトの選び方、ループ・バウンスなどの効果。
- Apple公式:QuickTakeで動画を撮影する - シャッターボタンの長押しで動画に切り替える方法と静止画の取り出し方。-iPhoneのカメラでビデオを撮影する– iPhone 16 – 技術仕様(QuickTake)
- Apple公式:写真を編集する - 露出・ハイライト・シャドウ・色温度など、写真アプリの基本編集。- iPhoneで写真やビデオを編集する –
(出典:Apple公式)
室内の一瞬——歩き出す・振り向く・笑う(室内 撮り方)
ほっと一息:休憩のミルク
芽依がむにゃっと寝返り。
陽菜「ミルク温めてくるね。写真は待ってくれるから、人間も休憩。」
さとし「うん。焦って撮ると、だいたい曲がるんだよね。」
ひろと「曲がったらグリッド。人も真っすぐに戻る。」
A. まず“環境”で勝つ

環境を整える
明るい方向に半歩だけ寄る(被写体に対して自分が動く)。
照明の真下は避ける(目の下が濃く落ちるため)。45°の位置取りで柔らかい影に。
背景の散らかりは、被写体に1.3倍ズームで寄ってフレーム外へ。16eの標準域は少し寄るほど安定感が増す。
失敗②:ピント迷子
よくある症状
子どもが動いてピントが背景に
近くの家具に吸い寄せられて顔がぼける
その場で止める
AE/AFロック(頬 or 胸元を長押し)
1.3倍ズームで余計な背景を外す
顔が動き続ける時は胸元タップで“体の中心”にフォーカス
2〜3回、静かに押し直す(連写しすぎはぶれやすい)

ピント迷子を止める“ひと手間”。
さとし「ロックしたら、カメラが落ち着いた顔になるね。」
ひろと「カメラも人も迷子にしない、が合図。」
B. ピント迷いを止める——AE/AFロック+ズーム1.3倍
被写体を長押しして「AE/AFロック」を出す。
そのまま露出スライダーで明るさをほんの少し調整。
画面ピンチで1.3倍〜1.5倍。背景の余計な情報が消えて、表情が際立つ。
ひと工夫:床やテーブルの線(水平)をグリッドと合わせると、室内写真の“整った感じ”が出る。
連写は乱発しない。2〜3回、呼吸を整えて丁寧に押し直すほうが歩留まりが良い。
C. 動きが速いときはライブフォトと“微ズーム”
ライブフォトONで、前後の一瞬をキープ。
走り出しは、少し広め→後でトリミング。縁を切らさないのが大事。
顔がぶれるときは、身体の中心(胸元)をタップして安定を優先するのも手。
さとし
「歩き始めの“よいしょ”の顔、残った。……いけるかも。」
寄り道:ミニゲーム「1.3倍タイム」
タイマー30秒で、部屋の“ごちゃごちゃ”を1.3倍で除去できる角度を探す
グリッドで水平が一番気持ちいい位置を見つけたら終了
陽菜「これ、掃除しなくても片付いた写真になる裏ワザ。」
さとし「実家でも使いたい……!」
📝 価格重視や“軽さ重視”で迷ったら: iPhone SE3はまだ買うべき?XRからの乗り換えで失敗しない選び方【2025】
窓辺の逆光——輪郭の光を味方に(逆光 撮影 コツ)

AE/AFロック+1.3倍で、顔にピント&背景を整理。
失敗③:白い窓だけが写った
ありがち
窓を中心に構えて真っ白
顔が黒くて誰かわからない
直す
被写体をタップ → 露出−少し
半歩だけ左右に動いて、輪郭の光が出る位置を探す
レンズに手のひさし(触れない距離で)

“半歩の旅”で光が変わる。
ひろと「逆光は半歩の旅。1歩じゃない、半歩で光が変わる。」
さとし「半歩なら、今すぐ動ける。」
A. 構図で白飛びを抑える
光源(窓・ランプ)をフレームの端に寄せて入れる。画面中央に置かない。
被写体をタップ→露出をわずかに−側へ。頬や髪の白飛びを防げる。
逆光のときは、被写体の輪郭が光る位置を一歩ずつ探す(半歩動くだけで変わる)。
B. フレア対策の“手のひさし”
レンズの上に指先で小さなひさしを作り、直射を少し遮る。
レンズ表面に触れないよう注意。指の縁が写り込んだら少し外す。
眼鏡や黒いカードをそっとかざす方法も有効(影を落としすぎない距離で)。
C. 仕上げの最小編集
露出:ベースは−気味で撮って、後からシャドウ+10前後で持ち上げる。
ハイライト−10で輪郭のにじみを抑える。
逆光の空や窓ガラスは完全に白にしない(うっすら色が残るほうが自然)。
編集ミス→やり直しのコツ
やりすぎ例
露出を上げすぎてのっぺり
ハイライト−を深く入れすぎて、白の気持ちよさが消える
色温度−をやりすぎて顔色が寒い
戻し方
やった順に半分戻す(露出→ハイライト→シャドウ→色温度)
一度比較表示で元画像と見比べる
迷ったら、露出0・色温度0へ戻してやり直し
陽菜「編集は引き算の料理。盛りすぎたら、半分戻す。」
(逆光終盤)“きらきら”を増やす小物
薄手のカーテン越しに撮ると、光が柔らかく拡散
コップやガラス小物を端に置いて、ボケの中に玉ぼけを作る
そのままでは主張が強すぎたら、露出−側で静かに抑える

芽依が窓越しできらきらをつかんでいる。
芽依、指先で光をつまむふり。
さとし「きらきらが、静かに映ってる。」
📝 カメラ強化と価格バランスで検討するなら: iPhone 13はまだ買い?中古で失敗しない選び方|12/14と比較・買い時ガイド【2025】
ケース別ミニレシピ(3手順で再現)
寝顔(夜):
1)ライブフォトON → 2) 頬をタップして露出−少し → 3) 肘固定で2回だけ丁寧に押す
→ 後でキーフォトを選ぶ/ハイライト−10、シャドウ+10
室内のよちよち:
1)AE/AFロック → 2) ズーム1.3倍 → 3) 2〜3回の押し直し
→ 背景を整理し、ブレを最小化😊
逆光の笑顔:
1)光源をフレーム端へ → 2) 被写体タップ→露出−少し → 3) 手のひさしでフレア軽減
→ 仕上げにシャドウ+で顔の濃さを戻す
Q&A(うまくいかない時の近道)

よくある疑問を短く整理。迷いどころはここを押さえれば大丈夫。
Q. どうしてもぶれる
A. 支点を作る(壁・テーブル・膝)/広め→後トリミング/QuickTakeで切り出す。
Q. 顔がオレンジっぽい(電球色)
A. 編集で色温度を−側へ少し/撮影時は被写体タップ→露出−で黄かぶりを抑える。
Q. 逆光で顔が暗い
A. 被写体タップ→露出+少し/撮影角度を半歩だけ変える/仕上げにシャドウ+。
Q. 動画からの切り出しが粗い
A. 明るい場所で撮る/寄りすぎずに撮って後でトリミング/数秒間まわして選択幅を確保。
Q. シャッター音が気になる(寝顔・静かな場所)
A.一部の国/地域向けiPhoneはシャッター音が常時オンです。完全に消す設定はありません。代わりに——
- Live Photosをオン:音が小さくなります。
- 長押し(QuickTake)→静止画切り出し:撮影時は動画なのでシャッター音が出ません。
- Apple Watchのリモートや有線/BTリモコンも静かに押せます。
- 周囲に配慮して2枚運用(最小回数で確実に)。
Q. 暗い店内やレストランでうまくいかない
A. まず席の工夫が最強です。
- 光のある方向に半歩寄る/照明の真下は避けて45°に座る。
- 被写体をタップ→露出−少し(明るくし過ぎはノイズ増)。
- AE/AFロック+1.3倍ズームで背景ノイズを整理。
- 逃したくない瞬間はQuickTake→切り出しで歩留まりUP。
- 仕上げでシャドウ+10前後/ハイライト−10前後の“最小編集”にとどめる。
“小さな失敗”アルバムを作る

失敗は次の成功の地図。夜/室内/逆光のNGカットを3枚ずつ保存して見返す。
アルバム名:『練習ちょう』
夜/室内/逆光のNGカットを3枚ずつ保存
後から見返すと、“どこを直したら良くなるか”が自分でわかる
さとし「失敗が、次の成功の地図になるんだね。」
撮る前の“3秒チェック”
グリッドON/ライブフォトON
被写体タップ→露出を少し調整(−が基本、必要なら+)
支点の確認(壁・テーブル・膝・両手)、片手で無理しない
ミニチェックリスト
今日の合図:二つの準備(グリッド/ライブフォト)→ 逃しそうなら長押し(QuickTake)
撮る前(3秒)
夜(寝顔・街灯)
室内(動く子)
逆光(窓辺・屋外)
編集(“最小”で)
復習の習慣
ほっとする会話・小さな約束
ひろとさとし陽菜芽依の会話
ひろと「今日は2つの設定と合言葉だけで十分、よくがんばった。」
陽菜「次は夕方のお散歩で、“動くきらきら”を追いかけよ。」
さとし「うん。半歩動いて、2枚運用で、行ってみる。」
付録:ワンフレーズ復習カード(コピペOK)
- 夜は−ちょい/2枚運用/逃したら長押し
- 室内はAE/AFロック+1.3倍/水平でスッキリ
- 逆光は光を端/半歩移動/ひさしでフレア抑え
- 編集は露出→ハイライト→シャドウ→色温度/やりすぎたら半分戻す
用語ミニ辞典(1行解説)
ライブフォト:シャッター前後約1.5秒を一緒に記録する写真モード。あとからベスト瞬間(キーフォト)を選べる。
QuickTake:シャッターボタン長押しで動画撮影に切り替わる機能。後で静止画を切り出せるので“逃した瞬間”に強い。
AE/AFロック:被写体を長押しして露出(AE)とピント(AF)を固定する操作。ピント迷子を防ぎ、明るさも一定に保てる。
📝 設定周りの見直しは最新OSと合わせて: iOS 26配信スタート|対応機種と“今すぐやる設定”・様子見のコツ【iPhone 11以降】
まとめ|“撮れた”が明日の自信になる

うまく撮れると明日への自信になる
夜のリビングできらきらを見つけたら、
二つの設定(グリッド/ライブフォト)→被写体タップ+露出少し→支点の順で、落ち着いて1枚。
室内ではAE/AFロック+ズーム1.3倍、逆光では光を端に置いて−側。
編集は露出→ハイライト→シャドウ→色温度の最小で整えるだけ。
さとし「撮れた。」
その一言が、小さな自信になって、また明日のシャッターを軽くしてくれる。
次は夕方の外と動く被写体へ。きっと、もっと楽しくなる。
今夜のきらきらは、今夜だけ。
二つの準備(グリッド/ライブフォト)→ 被写体タップで露出“少し” → 逃しそうなら長押し。
たったこれだけで、1枚はちゃんと残せます。
カメラはうまくなるより先に、残せた経験があなたを上手にします。
さぁ、半歩動いて、2枚運用でいきましょう。
「撮れた」の小さな声が、明日のあなたの味方になります。

読んでくれてありがとう。またね。